「Webサイトを作りたいけど、プログラミングは難しそう…」
そんな悩みを解決してくれるのが、ノーコードツールの「Studio」です。 専門知識がなくても、驚くほど本格的なWebサイトが作れると人気を集めています。
しかし、Studioは万能ではありません。 実は「できること」と「できないこと」がハッキリしています。
この記事では、2024年〜2025年の最新情報に基づき、Studioの機能と制限を徹底解説。 導入後に「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

GAMADAS代表
坂本 雄弥(@sakayu9803)
2018年より婚活メディア・マッチングアプリを運営するスタートアップにて、SEOディレクターとして従事。2019年からギフトEC「TANP」を運営する株式会社Graciaにて、インフルエンサーマーケティング・サイト改善、デザイン部署にてクリエイティブバナー・LP制作に従事。2020年独立。

GAMADAS編集部
WebマーケティングラボはGAMADASが運営するWebメディアです。
Studioでできることとは?
まずは、Studioが得意なことから見ていきましょう。 直感的な操作性と、専門知識なしで実現できる機能性の高さが魅力です。
ノーコード編集&デザイン
Studio最大の特徴は、コードを一切書かずにサイトを作れる「ノーコード」である点です。 まるでパワポを触るように、見たまま編集を進められます。
通常Webサイトに必要なHTMLやCSSといった専門知識は不要です。
また、PCやスマホなど、異なる画面サイズに合わせてデザインを自動調整する「レスポンシブデザイン」にも標準対応。 どんなデバイスで見ても、美しいサイトを誰でも簡単に作れます。
白紙からのオリジナルデザインも、テンプレートの活用も自由自在です。
フォームとCMS連携
Webサイトに欠かせない「お問い合わせフォーム」も、驚くほど簡単に設置できます。 必要な項目を配置するだけで、ユーザーからの連絡窓口が完成します。
さらに、「CMS」という機能も非常に強力です。
CMSとは、ブログやお知らせ、実績紹介などを手軽に更新できる仕組みのこと。 一度デザインの型を作れば、あとは新しい文章や写真を追加するだけで、簡単にページを増やせます。 サイト公開後も、手軽な情報発信が可能です。
カスタムコード(JS/CSS)埋め込み
Studioはノーコードツールですが、こだわりたい上級者向けに「カスタムコード」を埋め込む機能も用意しています。
例えば「CSS」というコードを使えば、標準機能では難しい、ボタンの細かいデザイン変更などが可能になります。
また「JavaScript(JS)」を使えば、予約カレンダーやチャットボットといった外部ツールを自分のサイトに埋め込めます。
ノーコードの手軽さと、コードによる拡張性の両方を活用できるため、表現の幅が大きく広がります。
Studioでできないこと
次に、Studioが苦手とすること、つまり「できないこと」を正直にお伝えします。 この点を理解することが、ツール選びで失敗しないための重要なポイントです。
ECサイト構築(カート・決済)
残念ながら、Studio単体で商品を販売するための「ECサイト機能」はありません。
商品をカートに入れ、サイト内で決済まで完了させる、といった仕組みは構築できません。 Amazonや楽天のようなネットショップを、Studioだけで作るのは難しいと理解しておきましょう。
本格的なネットショップ開設が目的なら、Shopify(ショッピファイ)やBASE(ベイス)といったEC特化のサービスが適しています。
会員サイト/ログイン機能
ユーザーがIDとパスワードでログインし、自分専用のページを持つような「会員機能」も、Studioには標準搭載されていません。
例えば、会員だけが見られる限定コンテンツの配信や、顧客ごとのマイページといった機能は実現不可能です。
ログイン機能が必須のWebサービスを開発したい場合は、WordPressなどの高機能なツールや、専門の開発環境を検討する必要があります。
スマホ・タブレットの編集不可
Studioで作ったサイトは、もちろんスマホやタブレットで快適に閲覧できます。
しかし、サイトを編集する「作業」自体は、スマホやタブレットからは行えません。 編集作業は、必ずPCで行う必要があります。
外出先で「スマホで少しだけ文章を修正したい」といった手軽な更新はできないため、この点は注意が必要です。 サイト更新は、PCの前で行うもの、と割り切りましょう。
機能制限を補う工夫・代替策
Studio単体ではできなくても、外部サービスと連携すれば解決できる場合があります。 ここでは、機能制限を賢く補うためのアイデアをご紹介します。
ECは外部サービス連携で対応
Studioで直接商品を売ることはできませんが、外部サービスとの連携で簡易的な販売は可能です。
代表的なのは、Shopifyの「Buy Button(購入ボタン)」や、決済サービス「Stripe(ストライプ)」を埋め込む方法です。
これにより、デザインはStudioで自由に作り込み、決済部分だけを外部に任せる、という分業ができます。 特定の商品やサービスを手軽に販売したい場合には有効な手段です。
会員性は外部ログイン導入
高度な会員機能は作れませんが、外部の認証サービスを使えば、擬似的なログイン機能を実装する裏技もあります。
「Auth0(オースゼロ)」などの専門サービスをカスタムコードで連携させ、「ログインした人だけが特定のページを見られる」といった制御が可能になります。
ただし、この方法は高度な専門知識が必要になるため、あくまで上級者向けのテクニックと考えておきましょう。
スマホ編集は他ツール併用
スマホで編集できない点は、ツールの使い分けでカバーできます。
例えば、ブログやお知らせなど、頻繁に更新したい部分だけを「note」などの外部サービスで運用し、Studioサイトからリンクで繋ぐ、という方法です。
メインサイトはStudioでデザイン性を重視し、日々の更新は手軽なツールで行う。 このように柔軟に考えることで、効率的なサイト運営が可能になります。
Studioの選びどころとメリット
では、どんな場合にStudioは最適な選択となるのでしょうか。 Studioを選ぶべき理由となる、具体的なメリットを解説します。
導入コスト削減・日本語サポート
Web制作を外注すると高額な費用がかかりますが、Studioならコストを大幅に削減できます。 無料プランから始められ、有料プランも比較的リーズナブルです。
さらに、Studioは日本の企業が開発・運営しているため、完全日本語対応。 困ったときには日本語のチャットでサポートを受けられる安心感は、海外製ツールにはない大きなメリットです。
テンプレートやアニメーション対応
デザイン知識に自信がなくても問題ありません。 プロが作った高品質なテンプレートが豊富に用意されており、誰でも簡単に見栄えの良いサイトが作れます。
また、スクロールに合わせて要素が動くような、リッチなアニメーションもクリック操作だけで簡単に実装可能。 サイトの印象をぐっとプロフェッショナルに見せてくれます。
SEO・分析支援機能(SearchConsole, GA)
サイトを見てもらうための「SEO対策」の基本機能も備わっています。
ページのタイトルや説明文を細かく設定できるほか、アクセス解析ツール「Google Analytics」や、検索状況を調べる「Google Search Console」との連携も簡単です。
専門知識がなくても、サイト改善の第一歩を踏み出せます。
Studioに関するよくある質問
最後に、Studioの導入でよくある質問とその答えをまとめました。
- 決済機能の実装はどうする?
- Studio単体ではできませんが、決済サービス「Stripe」や「Shopify」の購入ボタンと連携させることで対応可能です。 Studioで作ったページのボタンから、外部の決済ページへユーザーを案内する形で実装します。
- 独自ドメイン・サブディレクトリ対応は?
- はい、有料プランで対応しています。
- 外部JSやSNS連携はできる?
- はい、「カスタムコード」機能で可能です。 Twitter(X)のタイムラインを埋め込んだり、各種分析タグを設置したりと、柔軟なカスタマイズができます。
まとめ
ここまで解説してきた、Studioの「できること」と「できないこと」をまとめます。
◎ できること
- コード知識不要の、直感的なデザイン編集
- お問い合わせフォームやブログ(CMS)の簡単実装
- カスタムコードによる機能拡張
✕ できないこと
- 単体でのECサイト(カート・決済)構築
- ログイン機能を持つ会員制サイトの構築
- スマートフォンやタブレットでのサイト編集
結論として、Studioはこんなあなたに最適です。
- コストを抑えて、スピーディーに公式サイトを作りたい
- 専門知識はないけど、自分で更新できるおしゃれなサイトが欲しい
- デザイン性の高いポートフォリオやサービスサイトが必要
本格的なネットショップや会員サイトには向きませんが、それ以外の多くの用途で、Studioは最高のパートナーになるでしょう。
まずは無料プランで、その革新的な使いやすさを体験してみてください。 きっと、あなたもWebサイト作りの楽しさに目覚めるはずです。